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最初は戸惑いながらの浴衣も、着るうちに慣れてきて、お祭り以外にもお出かけしたくなりませんか?
私だけでしょうか?
ただ『浴衣で外出はダメ!』という声も聞きますし、そうじゃない意見もあるようで、なんだか悩ましいですね。
そんなこんなで今回は『浴衣で外出』について書いてみました。
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浴衣で外出したいけれど、やっぱりダメ?
もちろん、絶対に駄目な場所はあります。
それは正装を求められるような正式な場。
例えば
・高級レストラン、料亭
・式典
・結婚式
・神社やお寺での参拝
・正式なお茶会
・劇場(クラシックコンサートや歌舞伎など)
・浴衣お断わりなど、ドレスコードがあるお店
など、主催者が浴衣でお越しくださいというようなイベント以外は、浴衣はいけません。
洋服っだって同じです。
ポロシャツやTシャツに短パン、ジーンズ(デニム?今の言い方が分からない( ̄▽ ̄;))、サンダル等の出で立ちで、結婚式などには出席しませんよね。
たとえブランド物の超高価なTシャツやデニムでも、一般的に(社会通念上)、こういう格好が相応しくないとされる場所では浴衣もアウトになります。
そこを頭に置いておけば、場所について大きな失敗はないと思います。
反対に考えれば、これらフォーマルな場でなければ、浴衣で出掛けられる場所は少なくないはず。
とはいえ、場所や人の雰囲気、集まりそのものの内容などにより、ご自身で判断していく必要はあります。
浴衣はあくまでも普段着、暑い夏に汗をかいても気にせず気楽に着られる『日常着』です。
これは私が個人的に持っているイメージですが、浴衣を洋服に例えると『アッパッパ(up a parts)』かな、と思うのです。
wikiに「くいだおれ創業者」の考案と記載されていて、1920年代から1930年代にかけて流行したワンピース(サマードレス)のことですが、なんと!!夏の季語になっていました。
アッパッパ(up a parts)は、私の祖母世代の女性が着る夏の定番服で着古した浴衣を解き、自分で縫ったアッパッパを着るのは普通のことでした。
今でもよく似たデザインの服ありますね。
ナチュラル系というのか‥祖母が着ていたのよりずっと洒落たデザインになっていますけど。
洋服が当たり前になる以前、まだまだ着物が多かった時代、真夏の浴衣はあんな感覚で着ていたんじゃないのかな?と思っています。
気負わずに浴衣で行けそうな場所
・落ち着いた感じの喫茶店、観光地なら古民家・町屋カフェ
・美術館、博物館など(下駄は音が響くのでアウトです)
・百貨店や複合施設内
・納涼浴衣クルーズなど(東京湾納涼船2018今年も「ゆかた割」実施!)
とはいうものの
とはいうものの、浴衣で外出したいというと、
『浴衣は平安時代に、入浴時に着用していた湯帷子(ゆかたびら)がもとになっているものだから、湯上りに家で着るもの』
『寝間着と同じだから外出着ではない』
と、1度は言われてしまいます(;^_^A
湯帷子が浴衣の原型なのはそれはそれとして、だからといって何もかもダメというのは『如何なものか?』と思います。
そもそも平安時代、沐浴するために湯帷子(ゆかたびら)が使われていたのが始まりで、そこから変化を遂げ、江戸時代に湯上り着として庶民の間で広く愛好されるようになりました。
夏の日常着(今でいうとくつろぎ着)として定着したのは明治に入ってからだそうですが、それも長い年月、人々に好まれたからだと思います。
時代が変わり、今では浴衣すら一人で着られないのが普通になりました。私も同じで、自分で覚えようとするまでは全く分かりませんでした。
私の母の世代はギリギリかな?
小さい頃、気が向くと普段着として着物を着ていましたから。
また入学式・卒業式は大半のお母さんが黒留袖を着ていました。
でも、中・高と進むうちだんだん着る人が少なくなっていき、以前は着なかった色留袖や訪問着の方が多くなり、現在では入学式・卒業式で黒留袖は見かけなくなりました。
呉服を扱うネットショップでも、入学式は色留袖・訪問着と説明しているお店が目立ちます。
こんな風に、この数十年を振り返るだけでも変わってきています。
当たり前だったことが、当たり前ではなくなって行きます。それが良いか悪いかは別にして。
湯帷子(ゆかたびら)の話もそれと同じような気がします。
1000年以上も前の話をいつまでも引き合いに出し、せっかく浴衣を着たいと思う人の気持ちを萎えさせるのは、よろしくないな~と思っています。
着る人が少なくなったからこそ、まずは浴衣から楽しんで、和服を身近な物と捉えて欲しいなと。
ほんの数十年前には浴衣なんてTシャツ着るくらいの感覚だったんだし(祖父母を思い出しての推測ですが)、着物は日本の大切な文化だから。
みんなで楽しく着ましょうよ(^^♪
実際、今は着物風味の素敵な色柄の浴衣も豊富だし、足袋を履いて半襟をつけて(おおうそつき)、帯は半幅帯か名古屋帯(八寸)にすれば、いい感じになると思いませんか?
ねえ…
あ、ちょっと脱線(^^ゞ
左前に着るとかフォーマルな場に着ていくとか、明らかな約束破りをしなければ、積極的に浴衣を着ていいと思います。
あとは着物風に着こなすときの半幅帯の結び方とか、いろいろYouTubeに上がっているのでチャレンジしてみると楽しいですよ。
浴衣で昼間に外出するのは大丈夫?
以前、私も夕方から夜にかけてのイベントに参加するため、昼間に出かけたことがあります。
お祭りではない平日でしたが色々ある時期なせいか、じろじろ見られる事もなく通りがかりに『おかしい』と絡まれることもなく行って帰ってこられました。
他にも浴衣姿の方がいたからかもしれません。
ただ、そのとき分かったことがあります。
それは、きちんと着ていない人が多かったということ。
『きちんと』なんていうと堅苦しく聞こえますが、まあ聞いてください。
その時、私もおぼつかない浴衣姿でしたが、ある女性の浴衣姿にギョッとさせられたんです。
何にギョッとしたかというと、白地の浴衣の上から(諸々)透けていてはっきり見えていたんです。
娘さん・・・駄目です(´;ω;`)
おそらく、あの時彼女を見ていた人のほとんどがそう感じていました。
私が『うるさいおばちゃんだから』だけではありません。
同じ女性でもアレはどうかと…いえ、同じ女性だからこそ『ええ!?』とビックリしちゃうんです。
本人は知らないでそうしているのか、分かっていてファッションとしてやっていたのかは分かりません。
ただ、もし意図的だったなら、あれは明らかに場違いというかマナー違反。
それから、腰ひもをしっかり締めていない方も目立ちました。
一番ひどかったのは、前がはだけていた方。一所懸命前を合わせようとしていましたが、おはしよりも崩れて裾が擦っている様子は本当に可哀想でした。
回りに知人もいたようでしたが、どうやら腰ひもをせず作り帯しか巻いていなかったようで、どうしようもなかったようでした。私も気の毒で見ているのが辛かったです。
それ以来、ただ単にダメと言っているんじゃなく、そういう風な人が多いから、見ていられなくて『寝間着だ』という人もいるのかもしれない、と考えるようになりました。
私の個人的感想ですが。
だから…
それからは『浴衣がどうの・出掛ける時間がどうの』ではなく、浴衣の透けやすさなど特徴を知り、はだけたり裾が落ちないように着られないうちは、もしくは着崩れても自分で対処できないうちはお出かけしないのがマナーだと考えるようになりました。
結局は全て自分に返ってきます。
少し練習をすれば着られるようになるので、機会があれば是非覚えていただければと思います。
あ、私自身は補正しない派ですが、補正はしたほうがウエスト回りはキレイになります。ある意味、これもマナーかも。
それから、着崩れしてもチャチャッと直せるコツとか、あるんですよ。
本や動画にもたくさん紹介されています。
浴衣 着崩れ 直し方 コツ
で検索してみてください。
そして、一人で着られるようになったあかつきには堂々とお出かけして楽しんでください。
最初は失敗もありますが、それも貴重な経験。
是非、浴衣を楽しんでください。
テキスト本・参考になる
そして、おすすめのテキストを紹介します。
一冊目は過去のNHKでオンエア当時、私も見ていた番組のテキストです。
夏川純さんというタレントさんが出演していたと記憶しているのですが、間違ってたらごめんなさい。
この中に、浴衣を着物風にきてお出かけしましょう、というような回があるのです。
わかりやすい番組だったので、テキストだけでも見て損はないと思います。
中古で7円からありましたよ。←2020/7/9現在このリンクは1,100円ですが、ほかで数百円で出品されいました。これは本放送時のテキストですね。
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こちらの本は、半幅帯の結び方アレコレや浴衣の着付けにもふれられていて、初心者でもとっつきやすいと思います。
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他におすすめするなら『雄鶏社・文化出版局・主婦の友社』などの浴衣関係の本がいいかと思います。
ゆかたデビュー―1週間のカンペキマニュアル 一人でゆかたが着られる帯結びができる!
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↑中でも雄鶏社の本はとても分かりやすく親切丁寧に作られています。
残念ながら雄鶏社は2009年に倒産しているので本屋さんにはありませんが、お近くの図書館にも置いてあるのではないでしょうか?
中古品もまだ安価で出ています。
1990年から2000年代あたりは、まだまだ自分で縫ったり着たりすることが身近で、こういう系の本が多く出版されていて本屋さんにもたくさん並んでいたんですよ。
良ければ一度探してみてください。
参考になると思います(^-^)
6/18追記:地域が主催する着付け教室 <2018年 開催済み>
各地でこうした講座や教室が開催されています。
平日なので、なかなか参加しにくいかもしれませんが、強引な着物購入や教室入会の勧誘は無いと思います。講師の方がそういうところの関係者なら、紹介くらいはあるかもしれませんが…
朝霞市は公民館職員が講師とありますし、安心して参加できると思います。
着付けと、着くずれないコツなども分りやすく教えてくださるそうですよ。
2日間の日程で開催されるのがいいですね。初回に教えられたことを次回までに練習し覚えて、2回目を受講することでしっかり着られるようになりますから。
僅かな受講料で参加できるのでとってもお得です。
すでに浴衣や付属品をお持ちで着方が分からないという方、お時間が合えばこうした教室を利用してみてはいかがでしょうか?
詳細は各HPをご覧くださいね。
長野県伊那市
※終了しています
更新日:2018年6月12日
伊那市防災コミュニティセンター自主講座の参加者を募集しています。
開講日:
7月6日(金曜日)、7月13日(金曜日時間:
午後1時から3時まで2回で浴衣が着られるようになります。夏の夜のお出かけに、伊那まつりに、浴衣を着て過ごしてみませんか?浴衣のお出かけを毎年の夏の楽しみにしましょう。
受講料は無料ですが、保険料は自己負担となります。また、浴衣はご自分でご用意ください。
埼玉県朝霞市
※終了しています
掲載日:2018年5月25日更新
伝統文化講座「浴衣でおでかけ夏祭り」を実施します(西朝霞公民館)
苦しくなく、着くずれない着付けを楽しくマスターしませんか。日時:
6月28日(木曜日)・7月5日(木曜日)
時間:午前10時~正午
対象:成人女性(全日程参加できる方)
愛知県長久手市
※終了しています
更新日:2018年5月25日
今年の夏は自分で浴衣を着ておでかけしませんか?自分で着物を着るポイントを学びます。
浴衣を着るのがはじめてという方でもご安心ください。浴衣の基本的な着方や綺麗に着るポイントをお教えします。毎年行っている満足度の高い講座です。日時:
7月6日、13日(金曜日)<全2回>
時間:午前10時から正午まで
対象:自分で浴衣を着たい女性 15人 市内在住・在勤・在学(18歳以上)
YouTubeも分りやすい動画たくさんあって便利ですけど、先生に直に教えてもらうほうが早く覚えられるのは確かです。
浴衣でお出かけできるおすすめイベント
愛知県・安城市 <2018年 開催済み>
愛知県安城市の「安城七夕まつり」は2018年8月3日(金)、4日(土)、5日(日)に開催されます。
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こちらで書いています↓
8月に開催される七夕祭りをご紹介・浴衣姿で出かけてみませんか?
愛知県・博物館明治村 <2018年 開催済み>
『宵の明治村』
今年も『宵の明治村』開催されます。
浴衣を着ていくと入村料が500円になります。
8月4日(土)・5日(日)
11日(祝)~19日(日)
25日(土)・26日(日)
20:30~(約5分間)
※雨天時は延期、または中止
※宵の明治村開催日は〜21時まで営業
関連記事
宵の明治村に行きませんか?浴衣姿なら入村料が500円【2018年】
浴衣姿の方は入場料500円
まだ2018年の情報は出ていませんでした。
今年も開催されるんじゃないかと思いますが…
明治村はその名の取り、明治時代の歴史的価値のある建造物が移築されている、野外博物館です。
明治の香り漂う村の中を、浴衣で散策してみませんか?
2019年の宵の明治村はコチラ→宵の明治村2019 浴衣なら入村料が割引 今年も500円になるよ

ところで2020年の予定はどうなっているの?

博物館 明治村 宵の明治村「花火競演」
walkerplusのページでみると確認中となっているの。
今日は2020年7月9日だけど、明治村のHPを見てもまだ載っていなくて…

そうだね、今年は難しいかもしれないね。

また分かったら連絡するね。
東京都・銀座 <2018年 開催済み>
『第49回ホリデープロムナード/ゆかたで銀ぶら2018』
【8月4日(土)、5日(日)】浴衣を着て銀座に出かけよう!
電話番号:03-3561-0960(全銀座会 催事事務局)
開催期間:2018年8月4日(土)、8月5日(日)※8月4日(土)は泰明小学校で盆踊りのみ開催
営業時間:2018年8月4日(土) 17:00~20:00、8月5日(日)15:00~17:00
最寄駅:銀座、銀座一丁目、有楽町、東銀座
毎年、歩行者天国を利用して『浴衣で銀ぶら』というイベントが開催されます。
ゆかたや和装で真夏の銀座に来た方々に、和のおもてなしの数々で涼をとって頂こうという趣旨のイベント。
関東近隣にお住まいの方、いかがですか?
三重県・伊勢神宮 外宮 <2018年 開催済み>
8月1日は八朔(はっさく)といい、伊勢ではかつてこの日に五穀豊穣や無病息災を祈る「八朔参宮」という習慣がありました。この「八朔参宮」を伝え継ぎ、ゆかたを着てお参りし、伊勢らしい夏の風情を楽しむ行事です。灯篭の灯りが神路通り一帯を彩る神灯路や外宮前街路広場での味の屋台村や踊りなどの様々な催しが楽しめます。
開催日 :毎年8月1日
開催時間:17:30~21:00
開催場所:神路通り・外宮参道~伊勢神宮外宮
ディズニー七夕デイズ <2018年 開催済み>
ディズニーランド・ディズニーリゾート ディズニー七夕デイズ
2018年6月7日(木)~ 2018年7月7日(土)
浴衣で来場すると特典を受けられる、とってもメジャーなイベント。
そのほか、
地元の浴衣イベントなど、探せばあると思います。
大きなイベントだけでなく、地元のお店などタウン誌でチェックすると面白い催しが見つかるのではないでしょうか?
まとめ
昼間のお出かけは浴衣に慣れてからのほうが安心です。
どうせなら、人から見て「素敵」と思われるように着こしたいですよね。
あ、浴衣は寝間着~と眉をひそめる人に出会っても、そこはサラッとかわしましょう。
それはその人の考え方ですから尊重して、自分は自分で楽しんでいきましょう。
長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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